LINE公式アカウントをLPのコンバージョンポイントにする危険性と解決策

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LPでコンバージョンポイントをLINE公式アカウントにする場合、最終的なLPの効果が落ちてしまう危険性があります。
その解決策とともにご紹介します。
この記事は事業者、広告主、LP制作者向けの記事です。

LINE公式アカウントの取り扱いは視座によって異なってしまう

ランディングページのコンバージョンポイント(以下CVポイントと記載)をLINE公式アカウントにする事業者様、広告主様を見受けることが昨今多く見受けられるようになってきました。
LINE公式アカウントはビジネスにとって非常に有用なマーケティングツールとなっています。

LINE公式アカウントをマーケティング施策として利用することはメリットも非常に大きいのですが、ランディングページのCVポイントをLINE公式アカウントに設定することで結果としてWEB集客が低下してしまっている事業者様、広告主様がよく見かけられますので注意喚起させて頂きます。

事業者様側の目線と広告運用者側の目線からのギャップからこの問題が生じているように思えます。まず事業者目線のメリットを述べさせて頂きます。

事業者様目線のメリット

ランディングページのCVポイントをLINE公式アカウントへのリンクに設定する場合、大きく分けて2つのメリットがあります。

  • 顧客とのコミュニケーションの増加
  • 情報の蓄積

以下のメリットが得られます。

①顧客とのコミュニーケションを強化

LINE公式アカウントを利用することで、顧客とのリアルタイムなコミュニケーションが可能になります。

②Lステップの活用で接客応対の自動化

顧客への質問を条件分岐することである程度接客応対を自動化することができます。

③新商品やサービスの情報の配信

LINE公式アカウントを利用することで新商品やサービスの情報を配信することができます。また、キャンペーンや割引情報、お得な情報などを配信することで、顧客の関心を引き付け、売り上げアップにつなげることができます。

④計測地点の細分化による確度分析の精度向上

フォーム送信をするか悩むユーザーなど、通常のフォームでは取得できなかったユーザーデータが取得できることにより、本来確認できなかった分析情報を得ることができます。

広告運用者目線のデメリット

ランディングページのCVポイントをLINE公式アカウントへ設定する場合、

事業者様目線のメリット < 広告運用者目線のデメリット

の方が大きくなってしまい、あまり成果の良くない広告配信になりがちです。

以下のような問題が生じます。

1.CVポイントとして設定できない

ランディングページのCVポイントはサイトに訪れたユーザーがページ場で特定のアクションを測定することで設定されます。
よく見逃されがちなのですが、他のWEB広告媒体(WEB広告媒体(Google広告、Yahoo!広告、その他の広告媒体も同じく)側ではLINE公式アカウントで友達登録した地点をCVとして設定することはできません。LINE公式アカウントにGTMや他のWEB広告媒体のコンバージョンタグをLINEの仕様上設定することができないからです。

つまり、WEB広告媒体(LINE広告除く)はLINEアプリを開いて友達登録を行っても
CVとして情報収集することはできません。

2.CVポイントの測定精度低下

LINE公式アカウントにGTMやコンバージョンタグを設定できないため、ランディングページのCVポイントをLINE公式アカウントURLへのリンクを設定することになります。

つまり、CVデータとしてランディングページのリンクをクリックしたが、LINEの友達をクリックしたか分からないユーザーも含まれてしまいます。そういったノイズの数字があると施策の良し悪しの判断もつきにくくなり、広告運用者としてもPDCAを回すことが難しくなり、広告運用の成果を上げずらくなります。

3.実問い合わせ低下

昨今、WEB広告媒体では機械学習が進んでいるため、CVしたデータを機械学習し、CVしたユーザーと似たユーザーへ積極的に広告配信するようになっています。そのことを踏まえるとランディングページのCVポイントをLINE公式アカウントURLへのリンクを設定することでLINE友達登録していないユーザーに関してもCVを学習してしまい、WEB広告を配信してしまうと、実問い合わせに繋がらないユーザーへも積極的に広告配信してしまうことになります。その結果として、WEB広告からの集客が低下してしまいます。

4.クリック回数など、行動回数の増大による離脱リスクの増加

広告運用者はほとんどの商品において、ユーザーの行動は最小である方が成果が上がりやすい。と考えています。
クリック数、行動、登録さまざまなストレスをユーザーに与えるたびに、購入する熱量が下がり、冷静になって購入に至らない可能性をがある以上、不確かな勘には頼れません。

UI/UXと言われる部分が、LPによって悪化しているといったケースをLINE友達追加をCVポイントにしたときに起こる減少だと考えられます。
そのため、今までフォームで獲得をしていたものをLINE公式アカウントの友だち追加を獲得とする場合は、ある程度他の可能性や施策を排除して比較できる状態を作りましょう。

対策

①複数のコンバージョンポイントを用意

LINE公式アカウントへのクリック以外に、問い合わせフォームや資料請求等の複数のコンバージョンポイントをご用意ください。
コンバージョンポイントごとに価値を設定し、配信調整を行います。

②LINE広告を利用

LINE広告は友達追加されたデータを取得でき、データを活用した有効な広告配信があります。

LINE広告の固有の広告配信方法として
「友だちターゲティング」と「友だち類似オーディエンス配信」です。

②-1 「友だちターゲティング」

以下二つへのオーディエンスを作成し配信することが可能です。

  • LINE公式アカウント/LINE@の友だち
  • LINE公式アカウント/LINE@のブロック中の友だち

基本的には既存顧客に近いユーザーなのでリピート買いやクロスセルを狙っていくことも可能です。

②-1 「友だち類似オーディエンス配信」

LINE公式アカウントを友達登録しているユーザーの「友だち類似オーディエンス」とは、LINEが保有するユーザーのデータを活用したターゲティング配信です。

LINEの広告プラットフォームが保持しているデータからLINE公式アカウントの友だちや顧客情報に類似したユーザーを新たに探して、オーディエンス配信します。
オーディエンスを基に類似オーディエンスを作成して、アクションに繋がりやすいユーザーに広告配信するので新規顧客への獲得が狙えるのがメリットです。

注意点としてLINE広告の類似配信が上手く機能するには基本的にはオーディエンス数「300人以上」が必要になってくるので目安としてご注意ください。

コンバージョンAPIを利用してユーザーの付け合せ

こちらは技術的要件がかなり多く含まれるため、参考程度に記載しておきます。

クリックしたユーザーのURLをLINEコンバージョンAPIを利用することにより取得が可能です。
こちらのデータと、実際のクリックしたページでの送信情報をもとに付け合せをして、どの広告媒体の成果が高いのかを正確に把握することが可能です。

画像引用:https://data.linebiz.com/solutions/conversion-api

まとめ:LPの戦略を立てる際はWEB集客の全体像を見誤らずに

ランディングページのCVポイントをLINE公式アカウントに設定することで顧客とのコミュニケーション強化や自動化が可能になりますが、WEB集客の全体像を見た際に低下のリスクもあることに注意が必要です。CVポイントの測定精度低下や、広告運用者側がLINE公式アカウントで友達登録を測定できない問題があります。

LINE公式アカウントやLINE広告で集客したい場合は、弊社が得意としている領域ですのでお気軽にご相談ください。

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SHI-SO、SHI-SOアドオペを運営する、D2Forntierの管理アカウントです。様々なお役立ち情報や、ビジネスに関するハウトゥーはもちろん、その他の情報についても発信してきます。
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