【BtoB向け】コンバージョン値の計算方法と考え方

ホーム » コラム » 【BtoB向け】コンバージョン値の計算方法と考え方
BtoBビジネスで広告のコンバージョン値の計算方法
目次

BtoBビジネスで、ROIや、ROASに関心を持った際に、行き着く課題です。
この記事は、BtoBビジネスのアカウントで初めてコンバージョンの値を設定する場合。
また、コンバージョン1件あたりの価値を決定する際に過去データが十分にないケースも多く、貢献度をどのように把握するのがベストか分からないなど具体的な課題を抱えている場合に役立ちます。

CPAimで基礎データのみの簡単計算

まず、計算式などの細かいロジックを抜きにして計算したい。
という方にはアドオペではツール提供をしています。

必要な情報は「売上目標」「固定費、諸経費」「広告費」「商品単価」「商談率」「契約率」の6つのみです。

CPAimベータ版画面

計算式

売上単価、案件によって売上単価が変わってしまうビジネスモデルでは平均値、もしくは基本的な受注単価で計算してください。

直接的に計算する場合は

コンバージョン値=売上単価×問い合わせからの受注率×(100%-必要利益率)

人件費や固定費などを計算すると、より精度の高い数値になります。
実益の計算となるため、財務指標と照らし合わせる数値が導き出せます。

コンバージョン1件の価値=売上単価×問い合わせからの受注率

利益率等の考慮を含まない、コンバージョンの1件に対する売上貢献度です。
こちらが一般的な売上に対する営業指数になるケースが多いです。

価値の計算

図のような構造を理解して、目標指数としての設定数値か、実益に対する設定数値か。
優先する項目で数式の複雑さが変わります。

限界値と目標値

計算式の売上単価、問い合わせからの受注率を「理想」「必達目標」「限界値」の3軸の計算を推奨しています。
より現実的な試算や、着地予想が正確になります。

販売単価の最低額が続いた場合。
受注率が低い水準で推移した場合。

この数字の悪化した推移の場合、いくら広告費に投資できるのか。
これが経営者目線の広告費投資における財務指標になるケースがあります。

経営試算や、稟議の際に考慮しておくと良いでしょう。

受注率の数字トリックに注意

問い合わせからの受注率は、数字のトリックが特に発生しやすい数字だと理解しておきましょう。
人が多く関わり、かつ評価や個人の利益が関わる数字は、かならず定量的な数字を利用します。

また、最初に予測を立てる場合は、定量的な集計が取れる数字になるようにしましょう。
率は母数により定性的な見方になるケースがあるため、可能な限り「量」「額」で目標を設定するのがベストです。

マーケティング、営業、カスタマーサポートの業務領域

コンバージョン値の設定価値はあるのか

結論から申し上げると、ほとんどのビジネスモデルで価値はあります。

ただし、実益・実数に基づかない数値は広告運用や、ビジネス拡大の障壁となるケースがあります。

ほとんどの場合は、その方がコンバージョン値をまったく使わないよりも効果的です。
~中略~
重要なことは、独自のビジネス目標や広告掲載の目標に照らして合理的な指標を使うことです。
Google広告公式ヘルプ:コンバージョン値を見積もる方法

設定が少しでも活きてくる状態

ビジネスの成長状況や、リードの価値などを集計する際に役立ちます。
特に、広告費に対して利益の貢献度を振り返る際にベストです。

値がビジネス成長の障壁になるケース

広告代理店をリプレイス(乗り換え)される場合や、定期的に部署替えが起きるビジネスでは「間違った数字」が入っていると

広告・マーケ担当がいない場合は設定しない

スタートアップビジネス、小規模ビジネスでよくあるケースですが、保守、運用のリソースがない場合はコンバージョンの値の設定はしないほうが良いケースも存在します。
特に大きく変化がある時期に「外部に丸投げ」や「放置」の状態です。

自動化をする際に間違ったチューニングを続ける形になり

  • 利益率が悪化したり、実質赤字になっている状態
  • 配信抑制の原因となり、競合に競り負ける

の大きく2種の問題が発生原因となります。
極端な予算設定により、AIの学習が間違った方向になってしまう場合です。
※将来的によりAIの精度が高くなると、この問題はなくなる可能性はあります。

現存するほとんどのAIで共通して言えることですが、間違った学習をすると間違った成果を出し続けるため、学習をさせるデータのロジックは正しい事を心がけましょう。

オフラインコンバージョンのインポート機能

Google広告、Yahoo!広告ではオフラインコンバージョンのインポート機能が整備されています。

簡単に言えば
実データを元に値を設定する方法。
となります。

実際の問い合わせの売上額などを広告データに記録、アルゴリズムに学習させることにより、制度の高い配信が可能なシステムです。
ただし、利用する時にデータ型の制限があるなど、広告やデータの知識が必要になるケースが多いため工数的な試算には注意が必要です。

コンバージョン値を設定してより精度の高い広告運用を

基礎が間違っていなければ、コンバージョンの値を設定して損するケースはほとんどありません。

企業、個人問わず運用レベルを上げる際にお役立てください。

著者情報
二田誠
二田誠
下記の経験・実績を活かした情報を発信をしています。(略式) ライティング:2008~現在:WEBライティング中心 SEO:2014~現在:最大月間1億PV規模のサイト管理経験 WEB広告:2015~現在:億単位/年の広告運用3業種+数十社 インハウス支援:2018~現在 デザイン・音声クリエイティブ関連:2012~2018、再開
二田誠
二田誠
下記の経験・実績を活かした情報を発信をしています。(略式) ライティング:2008~現在:WEBライティング中心 SEO:2014~現在:最大月間1億PV規模のサイト管理経験 WEB広告:2015~現在:億単位/年の広告運用3業種+数十社 インハウス支援:2018~現在 デザイン・音声クリエイティブ関連:2012~2018、再開
関連する記事
その他の情報をチェック
データで営業が変わる
無料で始める